室蘭本線 傑作選 志文。栗沢。栗丘。栗山。由仁編

周遊券を駆使していた頃の室蘭本線は私にとって行きと帰りの駄賃のような存在だった。
札幌からの夜行列車に乗る前の日中、これからの腕慣らし程度にこの地訪れた。
平坦線で魅力に欠ける線だがC57 D51の本数の多さは圧巻であった。
D51に至ってはナメクジ、標準型、戦後型、ギーゼル装備などバラエティーにとんでいて、
うかつにシャッターを切ると貴重なフイルムの浪費つながりかねなかった。

左上、中上、左下、中下、栗丘〜栗山   右上、栗山〜由仁  右下、由仁発車

志文発車

栗山〜栗丘
泣く木の話 
幼い頃、母から栗山には泣く木があってな、
今でも夜中にそこを通るとシクシク泣くそうな。
開拓の頃この木に鋸を入れると悲しい声で泣くそうな。

栗山〜由仁
撮影日記より 昭和50年8月9日7時22分由仁着。
ここで追分からの運賃を精算した際、友のSは切符売場で70円、
私は改札口で100円、どうなってるの・・・? 実際は100円

栗山〜由仁
中央バスの待合小屋で一夜を過ごす。
明方あまりの寒さでゴミ箱のゴミを燃やし
暖をとる、壁も少々拝借して

夕暮れの志文駅、下校の高校生を乗せたD51が志文駅を出た、夕焼けに染まった空の中、長いセキを牽いてD51が駅を通過していく。
夕日が駅の向こうに沈んでしまい家が恋しくなり、家路についた。

栗沢〜栗丘
秋の実りを喜ぶかのように汽車は走る。
来春この水田に水が張られる頃、彼らの汽笛は聞こえない